回転効率の良い姿勢とは
空中での回転しやすさについての解説です
回転のしやすさとは？
博士！回転にしやすさってなに？
回転のしやすさっていうのはね、同じ回転力で、どれくらい回転を速くできるか、っていう効率のことだよ 同じ回転力でも、姿勢が小さければ小さいほど回転効率は良くて、より回転は速くなるよ 同じ力でも軽いものの方が遠くに飛ぶのとかと一緒さ！
なるほど！ フィギュアスケートのスピンで、腕を広げた状態から閉じると回転が速くなるのは、回転のしやすさが上がったからなんだね！
そうそう！ 伸身よりも抱え込みの方が回転しやすいのもそうだよ
最も回転しやすい姿勢とは？
一番回転しやすい姿勢を教えて！
一番回転しやすい姿勢は抱え込みの姿勢だよ 次に屈身、その次が反った伸身、最後がまっすぐの伸身だ 回転のしやすさは、回転軸に身体が近ければ近いほど高いんだよ！
なるほど！ 抱え込みの中でも、さらに一番回転しやすい姿勢ってどんなの？
それは
- ヒザはガニ股でできるだけ広い
- ヒザとヒザの間に顔
- 胸と太ももがくっつく
- 背中は反っている
抱え込みだよ！
あ、たしかに体操競技の跳馬とかでこの姿勢見たことある！ 回転しやすさを追い求めた結果なんだね
よくわかったね！ でも体操競技だと、ガニ股は減点だからほどほどにね！
うん！ でも、最後の背中は反っているっていうのはなんで？ なんか、丸い方が回転しやすい気がするんだけど コーチもよく胸を丸めろって言うし
回転軸に身体が近ければ近いほど回転しやすいってさっき言ったよね？ 抱え込みの時に回転軸はおへその前あたりにあるんだ だから、お腹をその回転軸に近づけるほど、回転しやすくなるよ 逆に回転軸のまわりに何もないっていうのはもったいないことなんだ
なるほど！ お腹を回転軸に近づけるためには背中を反る必要があるね！ 少し直感と違って面白いね！
背中をより反るために、顎を上げる人もいるくらいだよ
「背中で引っ張る」の正体
よく、「空中で背中で引っ張って回転をかける」って言うよね あれってどういうことかわかるかい？
んーと、空中で何かを引っ張ることで、その方向に回転するようにするってこと？ でも何を引っ張ってるんだろう
んー違うなぁ 空中では、
- 身体を小さくする
- 身体に力を入れる
以外に回転力を上げる方法ってなかったよね 参考はこっちのページだよ! 空中で回転を速くする 2 つの方法
そもそも空中で引っ張れるものってないよね
でも確かに空中で何かを引っ張って、それによって回転が上がる感覚はあるんだよなぁ
正解はね、「背中で何かを引っ張る」=「反る」っていうことで、 反ることで回転の効率が良くなって回転力が増してるだけなんだ
あーそうか！ 何かを引っ張っている感覚って、結局背筋を縮めて反る感覚なだけだったのか！
そうだね！ 反ったことで、回転効率が良くなって回転が増してるから、何かを引っ張って回転を得たような錯覚を覚えてるだけなんだ
そっかー でもそしたら、反れって言われた方がわかりやすかったな〜 引っ張るって何？って思っていろいろ考えて損しちゃった
アクロバットって、感覚をそのまま言葉にすることが多いから、同じ動作でも意識としてはたくさん種類があったりするよね 「反る」「引っ張る」「脚を振り上げる」とか…。
感覚で教えられるとそういうところが怖かったりするよね でも言っていたのがコーチなら、何かしら思惑があったのさ
そうだね 他人の言うことを鵜呑みにするんじゃなくて、結局自分がどういう動きをすればいいかに集中するのが大事なんだね